尿管結石

 突然の背部痛や腰痛、しかも血尿がある。そういった症状があれば、尿管結石症の可能性が高いです。個人差はありますが、強烈な痛みであることが多いです。強い痛みではありますが、痛みに間欠性があるのも特徴です。激痛が来ますが、小一時間もすると自然に痛みが弱まることが多いです。
 疼痛時は、まずは痛みを鎮静することが第一です。腎機能に配慮し鎮痛薬を使用します。同時に結石の状態を評価します。結石の大きさ、尿管の閉塞具合、炎症所見の有無、腎機能などをチェックします。自排石が期待できそうな場合には、待機療法とします。疼痛コントロールを行いながら、尿管をゆるめる薬を内服し、自排石をうながします。自排石がむずかしい場合や、閉塞性腎盂腎炎を合併している場合などは、対応可能な病院を紹介します。

 当院では、排石した結石を確保できるように、茶こしのような器具を用意しています。これは結石成分がわかれば、今後の再発防止に役立つからです。尿路結石の再発率は高く、約半数程度が再発するといわれています。予防できるものであれば、それに越したことはないと考えています。多少面倒くさいと思われるかもしれませんが、上記理由ですので、できる範囲でご協力いただければ幸いです。