膀胱炎について

病気について、少しずつ書き足していきたいと思います。今回は膀胱炎についてです。

トイレが近くなって、排尿後痛みがある。排尿してもすっきりしないで残った感じがある、血が混じっている。こんな症状がありましたら、膀胱炎の可能性が極めて高いです。

原因は、細菌が膀胱内に入り込むことで、膀胱粘膜が炎症を起こすことによります。女性の方に起こることが多く、起炎菌は大腸菌が8割以上を占めます。

診断は、臨床症状と尿所見で行います。

治療は、抗生剤投与です。数日の内服で症状は改善します。

症状が改善したことを確認し治療を終了しています。

再発を繰り返すことが多いことも膀胱炎治療の特徴の一つです。短期間で再発を繰り返す人には原因検索を行います。原因がわからない場合は、生活習慣のチェック、早期抗生剤内服などの対応をしています。

(補足)                                                     当院では開院以来、可能な限り尿培養検査を行い、原因菌の特定に努めてきました。その結果を解析して、第一選択の抗生剤を決定しています。                                海外ではST合剤が標準的に使われていますが、当院では積極的な使用をしていません。理由は、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用禁止であるからです。当院に来られる 患者さんは、妊娠可能年齢の方も多いです。問診である程度のリスクは回避できますが、他に安全な薬剤もあるので、敢えて使用する必要もないかと考えています。(培養検査の結果などで必要あれば、もちろん使用します)